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マスターアルゴリズム 世界を再構築する「究極の機械学習」


著者:ペドロ・ドミンゴス/著 神嶌敏弘/翻訳
価格:4,500円+税
刊行日:2021/04/23

出版社:講談社
ISBN:978-4-06-219223-1
Cコード:0055
[単行本](電子通信)

アルゴリズムの歴史を神経科学、進化生物学、物理学、統計学、計算機科学の観点から展開し、究極のマスターアルゴリズを模索する。



内容紹介

世界有数の研究者による“機械学習の説明書“。2015年アメリカでの発売当初から研究者の間で話題となった力作が、『パターン認識と機械学習』などの翻訳を手がけた神嶌敏弘博士の訳で満を持して刊行。一般向けのきめ細やかな訳注も加えた。
囲碁AI、AmazonやNetflixのお薦め機能、iPhoneのSiri。私たちの生活に溶け込んでいる機械学習とは何か? 観測衛星、DNAシーケンサ、量子加速器などのデータから、機械学習は自然界の謎をすべて解き明かすのか? 蓄えられた莫大なデータはアメリカ大統領選から企業のサービスまで影響を与え、陸・海・空を機械学習で自動操縦される無人車両が飛び交う。機械学習によって、世界はどう変わるのか?
アルゴリズムの歴史を解説するとともに、世界を再構築する究極の「マスターアルゴリズム」の存在を探究。
マスターアルゴリズムが存在する根拠を、神経科学、進化生物学、物理学、統計学、および計算機科学の観点から軽妙かつ縦横に展開する。知的好奇心が沸き立つ1冊。六七質のイラストが世界観を表現。

ペドロ・ドミンゴス(著者)
ワシントン大学ポール・アレン コンピュータサイエンス&エンジニアリング学部教授。AAAS(アメリカ科学振興協会)およびAAAI(人工知能振興学会)フェロー。1992年リスボン工科大学Instituto SuperiorTecnico修士課程修了(電子工学・コンピュータサイエンス)。1997年カリフォルニア大学アーバイン校にて博士取得(情報・コンピュータサイエンス)。マルコフ論理ネット、影響最大化問題、データストリーム、敵対的学習、sum-productネットなど顕著な業績が知られている、世界有数の機械学習研究者である。KDD2003、SRL2009ではプログラム委員長を務める。IMLS(国際機械学習学会)の発起人。”Machine Learning ”誌編集委員。SIGKDD Innovation Award、IJCAI John McCarthy Awardを筆頭に受賞多数。

神嶌敏弘(訳者)
1994年京都大学大学院工学研究科修士課程修了(情報工学専攻)。1994年電子技術総合研究所入所。2001年京都大学にて博士取得(情報学)。現在は産業技術総合研究所にて、機械学習やデータマイニングの手法、特に公平性配慮型データマイニングと推薦システムや個人化技術などについて研究。
携わった書籍に、人工知能学会監修『深層学習』(編/近代科学社)、トレバー・ヘイスティ他『統計的学習の基礎』(共監訳/共立出版)、C.M.ビショップ『パターン認識と機械学習』(共訳/丸善出版)などがある。
2019年人工知能学会 AI ELSI賞 Perspective部門受賞。

もくじ

第1章 機械学習革命
機械学習の目的を述べ、実世界に機械学習が与える影響を紹介。まず、計算機科学のアルゴリズム、プログラム、複雑性などの概念を説明し、「機械学習とはアルゴリズム自体を創るアルゴリズムである」ことを解説。ビジネス、科学、政治、安全保障の各分野で機械学習がどのように使われているか、その重要性にも言及する。

第2章 マスターアルゴリズム
現状の機械学習の問題点を克服した「マスターアルゴリズム」を開発するという本書の道筋を提示。マスターアルゴリズムが存在する根拠を、神経科学、進化生物学、物理学、統計学、および計算機科学の観点から展開。マスターアルゴリズムが満たすべき条件とは何か? 現状の機械学習を「記号主義者、コネクショニスト、進化主義者、ベイズ主義者、類推主義者」の5つの学派に分け、これらの長所を備えたものがマスターアルゴリズムであるとの道筋を示す。

第3章 ヒュームの「帰納の問題」
あらゆる知的活動は記号の操作に還元できる、と考える「記号主義者」を扱う章。

第4章 脳はどうやって学習しているのか
神経科学の知見に基づく「コネクショニスト」のニューラルネットを扱う章。

第5章 進化生物学 ― 自然の学習アルゴリズム
生物の進化を模擬的に実行する「進化主義者」の手法を扱う章。

第6章 ベイズ師の聖堂にて
不確実性に焦点を当てた「ベイズ主義者」の手法を扱う章。

第7章 あなたはあなたのそっくりさん
似たものはその振る舞いも似ているという着想に基づく「類推主義者」の手法を扱う章。

第8章 先生に教わらずに学ぶ
教示情報を使わない、クラスタリング、次元削減、チャンキングの教師なし学習、自ら調べて学ぶ強化学習、繋がりのあるものごとを学ぶ関係学習を紹介。

第9章 パズルのピースがはまるとき
著者の考えるマスターアルゴリズム候補を、軽妙な寓話を通じて、その中核となるマルコフ論理ネットを軸に語っていく。そしてこの候補がマスターアルゴリズムに至るために必要なものは何かを模索。

第10章 機械学習時代の世界へ
高度な機械学習技術が社会にもたらす影響を論じる。機械学習モデルと人間との関わり合い、自身の代理人モデルがある社会、データの共有の必要性と手段、雇用・安全保障・技術的特異点の行く先。そして最後に人類の行く先について、踏み込んだ意見を述べる。

ペドロ・ドミンゴス

ワシントン大学ポール・アレン コンピュータサイエンス&エンジニアリング学部教授。人工知能学会特別研究員。AAAS(アメリカ科学振興協会)およびAAAI(人工知能振興学会)フェロー。 1992年リスボン工科大学Instituto Superior Tecnico修士課程修了(電子工学・コンピュータサイエンス)。1997年カリフォルニア大学アーバイン校にて博士取得(情報・コンピュータサイエンス)。200以上におよぶ論文・学術文献を発表。マルコフ論理ネット、影響最大化問題、データストリーム、敵対的学習、sum-productネットなど顕著な業績が知られている、世界有数の機械学習研究者である。KDD2003、SRL2009ではプログラム委員長を務める。ICML(国際機械学習学会)の共同創設者。“Machine Learning ”誌編集委員。一般向けには『ウォール・ストリート・ジャーナル』『サイエンティフィック・アメリカン』に寄稿。 SIGKDD Innovation Award、IJCAI John McCarthy Awardを筆頭に受賞多数。

神嶌 敏弘

産業技術総合研究所主任研究員。 1994年京都大学大学院 工学研究科修士課程修了(情報工学専攻)。1994年電子技術総合研究所入所。2001年京都大学にて博士取得(情報学)。現在は産業技術総合研究所にて、機械学習やデータマイニングの手法、特に、公平性配慮型データマイニングと推薦システムや個人化技術などについて研究。 携わった書籍に、人工知能学会監修『深層学習ーーDeep Learning』(編/近代科学社)、トレバー・ヘイスティ他『統計的学習の基礎――データマイニング・推論・予測』(共監訳/共立出版)、C.M.ビショップ『パターン認識と機械学習――ベイズ理論による統計的予測』(共訳/丸善出版)などがある。 2019年人工知能学会 AI ELSI賞 Perspective部門受賞。