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動物意識の誕生 上

生体システム理論と学習理論から解き明かす心の進化

著者:シモーナ・ギンズバーグ/著 エヴァ・ヤブロンカ/著 鈴木大地/翻訳
価格:3,600円+税
刊行日:2021/05/21

出版社:勁草書房
ISBN:978-4-326-15474-6
Cコード:3010
[単行本](哲学)

名だたる学者たちが問い続けた「意識」という難問。神経生物学者と哲学者が手をとり、意識の進化研究を新たなステージへ押し上げる!



内容紹介

名だたる学者たちが問い続けた「意識」という難問。神経生物学者と哲学者が手をとり、意識の進化研究を新たなステージへ押し上げる!

何があればその生物に「意識」があるといえるのか? 多くの研究者がこの「進化の目印」を求めている。神経機構か、感覚器官か。否。「学習」こそがカギだと喝破する著者二人は、脊椎動物、節足動物、頭足類をも射程に捉え、意識がカンブリア爆発と同時に進化したと推定する。動物意識の源流へと向かう緻密な探究をともに追随する体験!

もくじ

序文
謝辞

Ⅰ 理由づけと基礎づけ

第一章 目的指向システム──生命と意識に対する進化的アプローチ
 レイボヴィッツの試練──カント的な認識論的ギャップ
 生命のギャップ──神秘から科学的問題へ
 組織化の原理
 生命の起源のシナリオとシミュレーション
 意識に立ち返る──クオリアのギャップ
 三つの説明のギャップ
 デネットの階層と系統発生的分布──体験の要素を見つけ出す

第二章 心の組織化と進化──ラマルクから意識の神経科学まで
 連合主義者たち
 ジャン=バティスト・ラマルクの進化心理学
 ハーバート・スペンサーと心理学の進化原理
 チャールズ・ダーウィンと、人間と動物の心の連続性
 ウィリアム・ジェームズの心理学的探究
 意識研究の衰退とゆるやかな復活

第三章 創発主義的合意──神経生物学からの視点
 特定の経験の神経相関
 「意識の場」説──オシレーターとアトラクター
 サイコロの重心ずらし
 情動と身体化
 概観

第四章 クオリアのギャップを生物学で橋渡し?
 いくつかの知る方法──メアリー、フレッド、ダニエル
 知覚の学習──ダニエル・キッシュの実例
 なぜ角釘は丸穴に合わないのか、影はどのように進化しうるのか
 構成的問題──意識のマジックショー
 実現可能化システム
 目的機能の問題──意識には機能ではなく目的がある

第五章 分布問題──意識はどの動物に備わっているのか?
 類比からの論証
 「誰問題」──二十一世紀の諸説
 進化的移行の目印──進化的移行アプローチ

原注
訳注

シモーナ・ギンズバーグ

シモーナ・ギンズバーグ(Simona Ginsburg) イスラエル・オープン大学元准教授。専門は神経科学。

エヴァ・ヤブロンカ

エヴァ・ヤブロンカ(Eva Jablonka) テルアビブ大学教授。専門は生物学の哲学。共著書にEvolution in Four Dimensions. MIT Press, 2005 など。

鈴木 大地

鈴木大地 筑波大学生命環境系助教、北海道大学人間知・脳・AI研究教育センター(CHAIN)客員研究員。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員(PD)などを経て、現職。訳書にファインバーグ&マラット『意識の進化的起源』(2017 年、勁草書房)、『意識の神秘を暴く』(2020 年、勁草書房)。