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世界のふしぎな木の実図鑑


著者:小林智洋/著 山東智紀/著 山田英春/写真
価格:3,000円+税
刊行日:2020/11/18

出版社:創元社
ISBN:978-4-422-43033-1
Cコード:0045
[単行本](生物学)

世界の木の実の中から、ビジュアルや植物の営みのふしぎさを優先して厳選した約300種を、美麗で迫力ある撮り下ろし写真とともに紹介する。植物分類学の変遷や進化について、世界の木の実分布や活用方法などのコラムも充実。



内容紹介

木の実の形態はじつに多様で、あるものは翼を持ち、あるものは羽根を持ち、またあるものは綿毛を持って空を翔け、あるものは浮きを使って川や海を旅する。バネ装置やねじれ装置を使って自ら弾け飛ぶもの、鉤爪で動物たちにひっついて連れ出してもらうもの、蟻や鳥などにご褒美を携えてその身をゆだねるものもいる。人間にとっては災害としか思えない山火事ですら、耐火性を備え、繁殖のチャンスに変えるものまで存在する。

本書は、果実や種子のうち乾燥して保管できるものを広く「木の実」と捉え、驚くべき機能美・造形美にあふれた世界の木の実の中から、ビジュアルのユニークさや、植物の営みのふしぎさを感じてもらうことを優先して厳選した約300種を、美麗な撮り下ろし写真とともに紹介する。

第1 部「あつまる」では、植物分類学上同じ仲間に属する木の実を種類ごとに集め、それぞれの造形のバラエティを楽しめるようにした。第2 部「ひろがる」では、植物が繁殖のためにとる木の実の様々な移動手段に着目してグループ分けをしているので、生物進化の妙を特に感じられる。第3 部「かたちづくる」では、棘や凸凹といったテクスチャに注目したり、別の事物に見立てたりして、木の実の個性豊かな形態を紹介している。
すべての木の実には基本情報から雑学もまじえた解説を付すほか、植物分類学の変遷や進化について、世界の木の実分布や活用方法などのコラムも充実。収録種数、独自の構成、迫力ある写真・レイアウトなど、他に類をみないビジュアル木の実図鑑である。

もくじ

はじめに 

第1部 あつまる 
ドングリの仲間/クルミの仲間/セコイア3兄弟/世界の松ぼっくり/豆いろいろ/ヤシいろいろ/レウカデンドロンの仲間/ユーカリの仲間/バオバブの仲間

●植物の「種」はどのように決められているのか? 

第2部 ひろがる 
風に舞う/回転しながら落ちる/動物にひっついて移動する/海や川を漂流する/はじけ飛ぶ/乾燥や山火事の熱で拡散する

●どうしてこんなユニークな形になるのか? 

第3部 かたちづくる 
鱗をまとう/棘をのばす/ひねる・ねじれる/花ひらく/口をひらく/自然の器/自然のビーズ/丸いかたち/紡錘のかたち/でこぼこのかたち

●世界の木の実マップ
●木の実はどのように利用されているのか 
●木の実の保管について 

おわりに 
参考文献・謝辞 
索引

小林 智洋

小林智洋(こばやし・ともひろ) 1978年、京都生まれ、軽井沢育ち。早稲田大学第一文学部哲学科東洋哲学専修卒業。食品商社での勤務を経て、実家のジャム店「ジャムこばやし」を継ぐ。ひょんなことから木の実の面白さ、可能性に気づき仕入れを始め、2010年に東京の古本屋で木の実販売会を初開催。以降、本業のかたわら「小林商会」として世界の木の実を収集し、ギャラリー展示やイベント、インターネットなどで販売している。 http://jamkobayashi.com/

山東 智紀

1976年、和歌山生まれ。九州東海大学大学院農学研究院博士課程前期農学専攻修了、大阪大学大学院工学研究科博士課程後期応用生物工学専攻修了。緑花文化士。幼少の頃から多肉、食虫植物、ラン、シダ、コケ、イネ科など広範な植物に興味を持つ。大学での「イチョウの核形態学的研究」や「パラゴムノキにおける天然ゴムの生合成と蓄積に関する研究」の傍ら、各地の植物や巨樹の探索を行い、研究室主催の「緑からのメッセージ展」などの普及活動を主導。2010年よりタイに移住し、世界中の木の実の収集や動植物の観察を続けている。

山田 英春

山田 英春(やまだ・ひではる) 1962年、東京生まれ。国際基督教大学卒業。出版社勤務を経て、現在書籍の装丁を専門にするデザイナー。『巨石――イギリス・アイルランドの古代を歩く』(早川書房、2006年)、『不思議で美しい石の図鑑』(創元社、2012年)、『石の卵――たくさんのふしぎ傑作選』(福音館書店、2014年)、『インサイド・ザ・ストーン』(創元社、2015年)、『四万年の絵』(『たくさんのふしぎ』2016年7月号、福音館書店)、『奇妙で美しい石の世界』(ちくま新書、2017年)、編著に『美しいアンティーク鉱物画の本』(創元社、2016年)、『美しいアンティーク生物画の本――クラゲ・ウニ・ヒトデ篇』(創元社、2017年)、『奇岩の世界』(創元社、2018年)、『風景の石 パエジナ』(創元社、2019年)、『花束の石プルーム・アゲート』(創元社、2020年)がある。