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未来は予測するものではなく創造するものである

考える自由を取り戻すための〈SF思考〉

著者:樋口恭介/著
価格:1,800円+税
刊行日:2021/07 [ calendar_today Google ] [ calendar_today Yahoo! ]
出版社:筑摩書房
ISBN:978-4-480-86476-5
Cコード:0095
[単行本](日本文学、評論、随筆、その他)

無意味で無価値な仕事を再生産する「制約事項」を爆破し「本当のイノベーション」を取り戻せ――気鋭のSF作家&ITコンサルタントの著者が贈る理論と実践の書!



内容紹介

「ここではないどこか」への想像力を解放せよ。
意味や価値のわからない仕事を再生産し続ける「制約事項」を爆破し、
「本当のイノベーション」に向かって考える自由を取り戻すために。
気鋭のSF作家であり、ITコンサルタントである著者が贈る理論と実践の書!

SF思考、あるいはSFプロトタイピングとは、単一の未来を先取りするための手法なのではなく、複数の未来のうちから「ありうる未来」を幻視するための手法です。もっと詳しく言えばそれは、既定路線を進む現実の中に意図的に事故を紛れ込ませ、つまらない現実を撹乱する手法、あるいは、あなたがあなたのまま、あるがままに思考し、あるがままに語ることを後押しすることで、あなたが本当に望む未来を描くための手法なのです。(「まえがき」より)

「事例は? 」「エビデンスは? 」「効果は? 」
形骸化したルールや管理指標に絡めとられ、日本社会はいま停滞の中にある。
イノベーションの経験も、その記憶すらも失われつつある。
前例主義は過去を縮小再生産し、過去でできた現在を未来にすりかえる。
妄想を、理想を恐れないこと。イシューからはじめないこと。
「世界は変えられる」と本気で信じる想像力を持つこと。
物語の力とともに、出口の見えない退屈な現実を打破し、自由な思考と戯れるために。

【主な内容】
「未来を実装するための試行モデル作成」
「馬車の発想から逃れられないうちは自動車を発明することはできない」
「物語は「仮説」を共有するためのツール」
「強いビジネスにはつねに、強い物語がある」
「人間の営みに一般法則はありえないが、論理の流れはある」
「VUCAの時代、ビジネスがSFを求めている」
「ボールをできるだけ遠く、あらぬ方向に投げてみる」
「プロジェクト進行のための具体的な作業項目」

【目次】
まえがき 未来とは、「予測する」ものではなく「創造する」ものである

パート1 〈SF思考〉とは何か?
1.物語の力
2.オルタナティブを思考/志向する〈SF思考〉
3.世界におけるSFとビジネスの関係

パート2 〈SFプロトタイピング〉をはじめる
1.自由な思考・議論のためのマインドセット
2.SFプロトタイピングのプロジェクト進行
3.物語のアプローチを考える
4.物語を生み出すコツ

パート3 〈SFプロトタイピング〉のケーススタディ
ケース1.未来の服を考える「母を着る」
ケース2.未来の都市を考える「ペーンポーイ文明における都市型演算機構の活用事例(『ペーンポーイ民俗史研究』第二七号 掲載)」
ケース3.COVID-19以降の社会を考える「踊ってばかりの国」

あとがき 奇跡を信じること

樋口 恭介

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1989年生まれ。岐阜県出身、愛知県在住。早稲田大学文学部卒業。外資系コンサルティングファームに勤務。現在はテクノロジー部門のマネージャーを務め、DX戦略を中心とする案件を手掛ける。並行して、スタートアップ企業 Anon Inc. にて CSFO(Chief Sci-Fi Officer)を務め、多くのSFプロトタイピング案件を手掛けるとともに、SFプロトタイピングに関する情報発信を行い、日本国内におけるSFプロトタイピングの普及と発展を推進する。『構造素子』(早川書房)で第5回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞して作家デビュー。同作は第49回星雲賞にノミネートされる。その他の著書に評論集『すべて名もなき未来』(晶文社)。ジャンルを問わず寄稿・講演等多数。文芸・テクノロジー・ビジネスの垣根を越えた言論活動を展開している。

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