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アウトロー・オーシャン(上)

海の「無法地帯」をゆく

著者:イアン・アービナ/著 黒木章人/翻訳
価格:2,400円+税
刊行日:2021/07/01

出版社:白水社
ISBN:978-4-560-09837-0
Cコード:0098
[単行本](外国文学、その他)

誰も取り締まらない、誰も訴えない、誰も報じない、だから誰も知らない。公海上で横行する違法・脱法行為の数々を暴いた衝撃のルポ。



内容紹介

魔界と化した「豊穣の海」の真実

 海には陸とはまったく異なる社会があり、陸のルールは海では通用しない。そんな「無法の大洋」では、密漁や乱獲、不法投棄のほか、奴隷労働、人身売買、虐待、殺人といった犯罪行為が長年にわたって放置されてきた。本書は、決して一般の人の目に触れることのない、領海外で横行する違法・脱法行為の驚くべき実態を詳細に描いたノンフィクションである。
 わたしたちが普段口にしている海産物は、店頭に並んでいる近海物の鮮魚や干物だけではない。冷凍品や缶詰といった水産加工品の原材料の多くは、グローバル化した巨大産業である国際漁業の現場からもたらされている。そして、そのかなりの部分が、目を背けたくなるような過酷な労働や乱獲などによる生態系の破壊によって得られたものだということが、本書にはこれでもかというほど描かれている。日本の消費者が好む海の幸には目に見えないコストがかかっているという「不都合な真実」を突きつけているのだ。
 独立を宣言した海上要塞、公海上で行われる人工妊娠中絶、借金のかたに取られた船を回収するレポマンの活動など、知られざる海の実態を克明に描いた『NYタイムズ』ベストセラー。

イアン・アービナ

1972年生まれ。ジョージタウン大学卒業後、シカゴ大学大学院の博士課程で歴史学・人類学を学ぶ。この間、フルブライト奨学金を得てキューバで研究に従事。その後、ジャーナリストとして『ロサンゼルス・タイムズ』『ハーパーズ』『ヴァニティ・フェア』などに寄稿。2003年から『ニューヨーク・タイムズ』の記者となり、09年にピュリツァー賞を受賞(ニュース速報部門)。ワシントンDC在住。

黒木 章人

翻訳家。訳書に、ケン・マクマナラ『図説 化石の文化史』、イングリット・フォン・フェールハーフェン『わたしはナチスに盗まれた子ども』、ダニエル・カルダー『独裁者はこんな本を書いていた(上下)』、ローラ・J・スナイダー『フェルメールと天才科学者』(以上、原書房)、ウィリアム・ムーゲイヤー『ビジネスブロックチェーン』(日経BP)、ステイシー・パーマン『スーパーコンプリケーション』(共訳、太田出版)などがある。