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メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語


著者:ステファニー・ランド/著 村井理子/翻訳
価格:1,800円+税
刊行日:2020/07/16

出版社:双葉社
ISBN:978-4-575-31558-5
Cコード:0098
[単行本](外国文学、その他)

シングルマザーの著者が貧困と偏見と重労働の中で自らの解放を叶える自伝的作品。2019年オバマ推薦図書。NETFLIX化決定。



内容紹介

DV、ホームレス生活、破れた夢、「貧困=自己責任」を強いる社会。
一変した人生に翻弄されながらも自分の手で道を開くことを選び、己の内なる声を書き記すことで少しずつ希望を取り戻していった、あるシングルマザーの体験に基づいた回想記。
バラク・オバマ、ロクサーヌ・ゲイらが絶賛し、全米ベストセラーとなった話題作を邦訳。


[出版社より]
これは、書かれる可能性がほとんどなかった物語だということを、どうぞ忘れないでいてほしい。
今まで多くの女性が語ることができずにいた、多くの物語があることも、どうか忘れないでほしい。(バーバラ・エーレンライクによる本書序文より)

シングルマザーとなった著者は、生活のために富裕層の家を掃除する「メイド」の仕事につく。自分を見えない幽霊のように扱う者たちの台所やトイレを磨く毎日。貧困、DVを振るう元パートナーや経済的自立を阻む恋人、穴だらけの福祉、偏見の目、そして誰からも尊重されない孤独の中、それら全てが低下させる自己肯定感に苛まれながらも、作家になる夢と、自らの解放を叶えていく。社会から不運にも疎外された者が地べたから見た格差社会の眺めと、少しずつでも自ら未来を変えていく希望を描いた回想録。
発売早々全米ベストセラーとなり、バラク・オバマ前大統領の2019年サマーリーディングリストと年間推薦図書にも選出。2021年、NETFLIXで映像化が決定している。

ひとり親であること、貧しいこと、生活保護受給者であること、DV被害者であること、セーフティネットとなる家族や地域共同体がないこと、最低賃金の非正規労働者であること、そして単に女性であることなど、現在の社会においていずれかひとつでも困難を帯びてしまう要素を何重にもまとわされ、差別・偏見に晒されたり不都合を被る当事者としての苦悩と、作家になる夢と娘への愛を原動力に少しずつ前進することを覚えていった著者のタフでパワフルな歩みが、日本においても同じ問題を抱えた人にとっての光となる力をもつ一冊です。

日本版解説:渡辺由佳里

ステファニー・ランド

ステファニー・ランド 28 才でシングルマザーになり、誰の援助も得られなかったために子供を産んで早々ホームレスとなったのち、メイド(家庭内清掃員)として働く。その経験をもとに書いた本作は全米で話題となり、バラク・オバマ前大統領が毎年発表する2019年の推薦図書リストにも選出された。現在も引き続き、女性の貧困問題や不十分な社会保障などに対して声を上げる文筆家として活動中。

村井理子

村井理子 翻訳家/エッセイスト。主な連載に、『村井さんちの生活』(新潮社「Webでも考える人」)『犬(きみ)がいるから』(亜紀書房「あき地」)。著書最新刊『兄の終い』(CCCメディアハウス)発売中。 訳書に『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(キャスリーン・フリン著、きこ書房)、『ゼロからトースターを作ってみた結果』(トーマス・トウェイツ著、新潮社)、『黄金州の殺人鬼』(ミシェル・マクナマラ著、亜紀書房)などがある。