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新版 日本のハゼ


著者:瀬能宏/監修 矢野維幾/写真 鈴木寿之/著 渋川浩一/著
価格:4,000円+税
刊行日:2021/02/08

出版社:平凡社
ISBN:978-4-582-54261-5
Cコード:0645
[図鑑](生物学)

2004年刊行の初版に64種を増補して534種を収録。多彩で多様なハゼを生態写真のみで紹介。ハンディ図鑑の新訂増補決定版。



内容紹介

2004年刊行『決定版 日本のハゼ』初版以来、16年ぶりの新訂・増補版。収録総数は470種から534種になり、64種を増補した。日本のハゼ661種(2020年3月時点)のうち約8割を収録。淡水から汽水・海水域まで、河川・湖沼から海岸・サンゴ礁などに暮らす多彩で多様なハゼを、鮮明な生態写真と種・属ごとの詳細な解説で紹介する。ハゼから知る生物多様性のすばらしさ。


監修者のことば  瀬能 宏(神奈川県立生命の星・地球博物館 主任学芸員)
本書をひとことで形容するなら、ハゼに関しては今望みうる最高のフィールドガイド、となろう。矢野さんのどこまでも鮮明な生態写真へのこだわりは、生時の色彩の正確な記録になっているだけでなく、標本と同等以上に鰭や体の細部の確認を可能にしている。種の解説を担当した鈴木さんは、南日本や琉球列島でのフィールドワークを続けてこられ、ハゼの分布や生態について造詣が深い。かたや属の解説を担当した渋川くんは、ハゼの系統分類で学位をとった研究者で、ハゼの分類や形態、学名についての知識は抜きんでている。本書は専門の研究者にはもちろんのこと、フィッシュウォッチングや水中撮影を楽しむすべての人たちにぜひ活用していただきたい。そして、ハゼの世界を通じて生物多様性のすばらしさや大切さを感じとっていただければ望外の喜びである。(本書「刊行にあたって」より)

もくじ

凡例 鈴木寿之
刊行にあたって 瀬能 宏
地名と海洋区分/魚の説明図:各部の名称
用語解説 渋川浩一
総説――ハゼとはどんな魚か 瀬能 宏
ハゼの分類について 渋川浩一
ハゼのすむ環境 渋川浩一

各種解説 鈴木寿之
各属解説 渋川浩一

Topics
新版未掲載の日本産ハゼ亜目魚類 鈴木寿之
ハゼ亜目とゴビオネルス亜科 渋川浩一
共生エビ 渋川浩一
日本にハゼは何種類いるのか? 渋川浩一
最後の幻――セグロハゼ 渋川浩一

和名索引/学名索引/参考・引用文献/
あとがき 矢野維幾・鈴木寿之/
写真提供者・取材協力者ほか/著者紹介

瀬能 宏

瀬能 宏:1958 年、東京都生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了、農学博士。㈱益田海洋プロダクションを経て、現在は、神奈川県立生命の星・地球博物館の主任学芸員。専門は沿岸性魚類の分類や生物地理。ダイバーや釣り人から提供された魚の写真を「魚類写真資料データベース」として公開するとともに、魚の研究に活用している。最近の著書に、『日本産魚類検索:全種の同定』(共著、東海大学出版会)、『海の温暖化:変わりゆく海と人間活動の影響』(共著、朝倉書店)、『魚類学の百科事典』(共著、丸善)、『奄美群島の魚類』(共編共著、南日本新聞開発センター)などがある。

矢野 維幾

矢野 維幾:1954 年、鹿児島県生まれ。亜細亜大学経済学部卒業。現在、西表島でダイビング・サービスを経営(ダイブサービスYANO 代表)。ダイビング・ガイドとして各方面から信頼され、水中の生物にも造詣が深い。本業であるガイドのかたわら、主なフィールドである海水域のほか、淡水や汽水域の魚類を中心に生態写真を撮影している。近年は生態動画の重要性にも着目し、4K動画の撮影にも取り組んでいる。主な著書に、『日本の淡水魚』『日本の海水魚』(いずれも生態写真を担当、山と溪谷社)、『西表島の海』(平凡社)、『水陸兼用・海水魚図鑑』(イクティス)など。ほかに図鑑、雑誌などに多くの写真を提供している。

鈴木 寿之

鈴木 寿之:1955 年、大阪市生まれ。長崎大学大学院水産学研究科修士課程修了、水産学修士。2018 年に三重大学から博士号(学術)を授与される。現在、大阪市立自然史博物館の外来研究員。学生時代から西表島に通い、陸水と浅海の魚類相調査を続ける。日本ハゼ学の先駆者・故道津喜衛博士(長崎大学名誉教授)に指導を受け、その後もハゼ類の分類学的研究を続けている。現在、西表島浦内川における自然保護活動にも力を入れている。主な著書に、『日本の淡水魚』『日本の海水魚』(ともに共著、山と溪谷社)、近刊に『西表島浦内川の魚類』(西表島エコツーリズム協会)などがある。

渋川 浩一

渋川 浩一:1969 年、兵庫県生まれ。東京水産大学大学院資源育成学専攻博士課程修了、博士(水産学)。松戸市立博物館学芸員補、国立科学博物館支援研究員、公益財団法人長尾自然環境財団研究員などを経て、現在、ふじのくに地球環境史ミュージアムの学芸課長/教授。大学学部生のときに西表島を訪れて以来、ハゼ類の多様さに魅せられつづけ、現在もハゼ類を中心とした河川・浅海性魚類の分類学的研究をすすめている。主な著書に、『日本の海水魚』(共著、山と溪谷社)、『日本動物大百科6 魚類』『食材魚貝大百科』(ともに共著、平凡社)などがある。