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平凡社新書

和食の地理学

あの美味を生むのはどんな土地なのか

著者:金田章裕/著
価格:860円+税
刊行日:2020/12/17

出版社:平凡社
ISBN:978-4-582-85962-1
Cコード:0239
[新書](民族・風習)

日本の食文化は豊富な食材に支えられている。水田と農村、海と畑から食材がどのように生産されるか、地勢を読み解きつつ楽しく紹介。



内容紹介

四方を海に囲まれ、南北に長く、地勢の変化に富む日本列島。
ここで生まれた和食は多様な食材に支えられ、
食材生産・加工の営みは特徴的な「文化的景観」を形づくってきた。
米、野菜、日本茶、調味料と漬物、果物と海産物、
そして近年、著しい品質向上が注目される日本ワイン。
私たちが日々楽しむ美酒佳肴はどのように生まれているのか。
豊かに広がる水田と畑、魚と海草の養殖風景。
日本の地理・地勢から「人間と食の関係」を探求する。

もくじ

《目次》
はじめに

一、稲作と農村――奈良盆地・砺波平野と岐阜の棚田、そして酒蔵
 和食と食材/稲作と米/条里地割の水田と集村/散村の水田と農家
稲種センター/棚田の文化的景観/米と酒蔵
二、寿司飯と調味料――和食のさまざまな味と産地
 酢とビネガー/酢と酒/味噌/醬油/生姜と山葵/唐辛子と山椒/砂糖
三、茶とダシの文化的景観――宇治・焼津、そして北前船
 お茶の特徴/茶園と茶農家/茶工場と茶商の文化的景観/カツオ節の道/昆布の道/煮干し
四、漬物と多様な発酵食品――京都・滋賀と奈良・三重・北陸
 大根畑と「ハサ干し」/スグキ漬けと柴漬け/蕪寿し/鮒寿し/サバ寿し/柿の葉寿しと笹寿し
五、干し柿と干物――日本各地の名産品
 柿の栽培と利用/干し柿の文化的景観/干しシイタケ/一夜干し/スルメとクチコ/ジャコと棒鱈/ニシンとカズノコ
六、果物と堅果――日本各地、それぞれの文化的景観
果物/斜面と石段のミカン畑/ウンシュウミカン/平地に広がるリンゴ園/大きなリンゴ/「ナシ」と「ペア」/農家の梅と栗/寺社の銀杏
七、いろいろな畑と養殖――京都・淡路、群馬・滋賀、熊本・金沢、瀬戸内海・有明海
 見通しの良い竹林/玉ねぎ畑と乾燥小屋/コンニャク芋畑/蓮田(レンコン畑)/ハマチ養殖の生簀群/牡蠣養殖の筏群/浅海に立てられた海苔篊群
八、ブドウ園とワイナリーの文化的景観――山梨の日本ワイン、オーストラリア・イタリアの新旧ワイン産地
 ブドウ園とブドウ酒蔵の文化的景観/ビールからワインへ/オーストラリア東部のワイナリー地帯/バロッサとクーナワラ/マーガレット・リバー地域/イタリアのワイナリーとオリーブ園/ローマのバール/キャンティとブルネッロ/バローロの文化的景観
九、文化的景観が意味するもの――生活となりわいの物語
 景観とはなにか/日本の景観の特徴/文化財としての文化的景観

おわりに
参考文献

金田 章裕

(きんだ あきひろ)1946年富山県生まれ。京都大学文学部史学科卒業。文学博士。専攻、歴史地理学、人文地理学。京都大学名誉教授、京都府立京都学・歴彩館館長。 著書に、『条里と村落の歴史地理学研究』(大明堂)、『古代日本の景観』『古代景観史の探究』『微地形と中世村落』(いずれも吉川弘文館)、『古地図からみた古代日本』(中公新書)、『大地へのまなざし』(思文閣出版)、『文化的景観』『地形と日本人』(いずれも日本経済新聞出版社)、『タウンシップ』(ナカニシヤ出版)、『古地図で見る京都』(平凡社)、『江戸・明治の古地図からみた町と村』(敬文舎)、『景観からよむ日本の歴史』(岩波新書)など多数。