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患者の話は医師にどう聞こえるのか

診察室のすれちがいを科学する

著者:ダニエル・オーフリ/著 原井宏明/翻訳 勝田さよ/翻訳
価格:3,200円+税
刊行日:2020/11/12

出版社:みすず書房
ISBN:978-4-622-08951-3
Cコード:0036
[単行本](社会)

なぜ病いを語ってすれちがうのか? 米国の内科医がヒューマンストーリーを通して、医師と患者のコミュニケーションを徹底分析する。



内容紹介

現代医学はMRI、PETスキャンなどのハイテク機器に夢中だが、最大にして最良の診断ツールは医師と患者の会話だ。有史以来、会話がもっとも病気を発見してきたのだ。
だが、患者が「しゃべった」ことと医師が「聞いた」ことは、どんなときも、いともたやすく別のストーリーになる可能性を秘めている。
症状を伝えたい一心の患者は、一刻も早く医師に言い分を主張したい。一方、つねに数多くのタスクを抱えながら、効率を上げろという圧力にさらされている医師は、一刻も早く診察を結論に導こうとする。さらには医師と患者双方の固定観念や無意識の偏見、共有していない問題なども加わり、コミュニケーションのミスはすぐに医療ミスへとつながっていくこともありうるのだ。
患者は、きちんと自分の症状を伝える努力をしているだろうか? 医師は、患者がほんとうに伝えたいことを受けとる努力をしているだろうか? アメリカの内科医が心を揺さぶるヒューマンストーリーを通して、避けては通れぬ医師と患者のコミュニケーションの問題を徹底分析する。

もくじ

第1章 コミュニケーションはとれていたか
第2章 それぞれの言い分
第3章 相手がいてこそ
第4章 聞いてほしい
第5章 よかれと思って
第6章 なにが効くのか
第7章 チーフ・リスニング・オフィサー
第8章 きちんと伝わらない
第9章 単なる事実と言うなかれ
第10章 害をなすなかれ――それでもミスをしたときは
第11章 本当に言いたいこと
第12章 専門用語を使うということ
第13章 その判断、本当に妥当ですか?
第14章 きちんと学ぶ
第15章 ふたりの物語が終わる
第16章 「ほんとうの」会話を

謝辞
訳者あとがき
出典と註
索引

ダニエル・オーフリ

1965-。ニューヨーク在住の内科医。アメリカ最古の公立病院・ベルビュー病院勤務。ニューヨーク大学医学部准教授。著書にMedicine in Translation: Journeys with My Patients (2010)、Intensive Care: A Doctor's Journey (2013)、 When Doctors Feel: How Emotions Affect the Practice of Medicine (2013 ; 『医師の感情』医学書院 2016)、What Patients Say, What Doctors Hear (2017 ; 『患者の話は医師にどう聞こえるのか』みすず書房 2020)、When We Do Harm: A Doctor Confronts Medical Error (2020) がある。New York Times紙やSlate Magazine誌で医療や医師と患者の関係について執筆を行うほか、医療機関初の文芸誌Bellevue Literary Reviewの編集長も務める。

原井宏明

原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会専門行動療法士。MINTメンバー。日本動機づけ面接協会代表理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所精神科、国立菊池病院精神科、医療法人和楽会なごやメンタルクリニックを経て現職。著書『対人援助職のための認知・行動療法』(金剛出版 2010)『方法としての動機づけ面接』(岩崎学術出版社 2012)『図解 やさしくわかる強迫性障害』(共著 ナツメ社 2012)『「不安症」に気づいて治すノート』(すばる舎 2016)ほか多数。訳書 ガワンデ『医師は最善を尽くしているか』『死すべき定め』(いずれもみすず書房 2013、2016)オーフリ『患者の話は医師にどう聞こえるのか』(共訳、みすず書房 2020)ほか多数。

勝田さよ

翻訳者。長年、医学・医療機器分野の実務翻訳に携わり、滞米時にはコミュニティカレッジで医学の基礎を学ぶ。翻訳者ネットワーク「アメリア」メディカルクラウン会員。訳書 オーフリ『患者の話は医師にどう聞こえるのか』(共訳、みすず書房 2020)。