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くだらないものがわたしたちを救ってくれる


著者:キムジュン/著 米津篤八/翻訳
価格:1,700円+税
刊行日:2022/07/12 [ calendar_today Google ] [ calendar_today Yahoo! ]
出版社:柏書房
ISBN:978-4-7601-5461-6
Cコード:0045
[単行本](生物学)

ああ、今日も推し(線虫)が尊い――。研究することの楽しみと苦しみを生き生きと描いた、韓国発の科学エッセイ。



内容紹介

科学の営みを支える皆様へ。
苦しみも楽しみも、ぜんぶ書きました。
ああ、今日も推し(線虫)が尊い。

■あらすじ
前世で何の罪を犯したせいかは知らないが、科学者になるのが夢だった。そんなわたしは現在、くだらないもの扱いされがちな「かわいいチビっ子線虫」を研究している。長時間労働、低賃金、就職難にあえぎながら、他人の論文に打ちのめされたり励まされたり、潤沢な資金に支えられた欧米の環境をうらやましく思ったりと、正直つらいことも多い。それでもやめないのはなぜか? 楽しいからだ。だから本書では、科学する日常とともに楽しさも伝えたい。(研究にお金が必要なことを知ってもらうためにも!)いざ、顕微鏡の中の小さな宇宙へ。

■人気SF作家も推薦!
本書を読むと、科学にどっぷり浸かって太古の生命の起源に想像をめぐらせていた幼い日々を思い出す。疾病と老化を克服するのも重要だが、私はキム・ジュンのように人間の知の世界を少しずつ広げていく科学者の話をもっと読んでみたい。くだらないものたちをのぞき込みながら、「こんなものがどうして重要なの?」と尋ねる人たちに、夜を徹して線虫の話を語り聞かせる科学者たちの話を。本書はまさにそんな話が詰まっている。実験室の混乱と活気にあふれた日常と、研究の楽しみと苦しみが生き生きと描かれ、何より科学に対する愛情がページごとに満ちあふれている。
――キム・チョヨプ氏(『わたしたちが光の速さで進めないなら』著者)

もくじ

プロローグ 科学という旅

1 こんなにも美しく、くだらないものたち
何の因果で科学者に
わが愛、「かわいいチビっ子線虫」
くだらないものを研究しています
こうして大腸菌は線虫になる
生物が微生物に対抗する姿勢
おもしろい論文の喜びと悲しみ
もっと多くの練習問題が必要な理由

2  科学する心
あのとき知っていたらよかったこと
小さく温かかったハツカネズミについて
つねに新しい視点が必要だ
みんなで生物オタクになろう
小さく、透明で、ありがたい仲間たち
まだ誰も行ったことのない地平の向こうへ

3 わが愛しき突然変異
すべての生命の科学
もっと多くの突然変異を
「誤字」が世界を変える
地球上に住む5垓匹
壊れた染色体をつなげる努力
すべての生き物には戦略がある

4 科学研究の喜びと悲しみ
進化研究の地平
研究労働者と2人の奴隷
科学者はどうやって食っていくのか
研究室での日常
わたしたちが望む社会

エピローグ 科学者として生き残ること
感謝のことば
日本の読者の皆さんへ

キム ジュン

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1990年生まれ。ソウル大学基礎科学研究院博士研究員。理工系の中でも就職が最も困難なことで有名な生命科学、その中でもくだらないもの扱いされる線虫の遺伝子進化を専攻した。指導教授や仲間に恵まれ、無事に博士課程を修了したが、卒業後は学界で生き延びるために、やむを得ず〝研究奴隷〟として生きている。最初の第1著者研究論文が、国際学術誌「Genome Research」の表紙を飾り(2019年6月号)、ソウル大学自然科学部最優秀博士学位論文賞を受賞した(2020年2月)。2度目の第1著者兼責任著者研究論文も、世界的学術誌「Nucleic Acids Research」に掲載された(2021年6月)。変化を夢見る科学技術者ネットワーク(ESC)会員として活動しながら、生物学研究情報センター(BRIC)に「新モデル生物運動」を連載している。ESCとソウル市立科学館で科学を愛する市民とともに韓国の野生線虫を採集・探求する市民科学運動を展開している。

米津 篤八

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朝日新聞社勤務を経て、朝鮮語翻訳家。ソウル大学大学院で修士、一橋大学大学院で博士学位取得(朝鮮韓国現代史)。訳書にキム・サンホン『チャングム』、J.Y. Park『J.Y. Park エッセイ 何のために生きるのか?』(以上、早川書房)、李姫鎬『夫・金大中とともに』(朝日新聞出版)、シン・ドヒョン『世界の古典と賢者の知恵に学ぶ言葉の力』(かんき出版)、洪善杓『韓国近代美術史――甲午改革から1950年代まで』(共訳、 東京大学出版会)、ホン・チュヌク『そのとき、「お金」で歴史が動いた』(文響社)など多数。

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