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草思社文庫

文庫 東大教授が教える知的に考える練習


著者:柳川範之/著
価格:700円+税
刊行日:2021/02/03

出版社:草思社
ISBN:978-4-7942-2497-2
Cコード:0195
[文庫](日本文学、評論、随筆、その他)

膨大な情報を頭の中でどう知性に変換すればいいのか? 勉強・仕事・人生に応用できる、思考の基になる「考える土台」が身につく。



内容紹介

「頭の良さ」とは習慣である!
誰もが大量の情報を簡単に手に入れられる今、
オリジナリティのある発想力がより強く求められている。

本書はベストセラー『東大教授が教える独学勉強法』の著者が、自らの体験のもと、
情報の収集・整理の仕方から豊かな発想の生み出し方まで、「思考」の全プロセスを伝授するものである。

著者がすすめるのは、まず頭の中に「考える土台」をつくり、考える「クセ」をつけること。
そのためには物事を普遍化したり、抽象化したり、頭の使い方を意識的に練習することが大切だという。
クセさえついてしまえば、あとは「情報は流しっぱなしに」「あがかないで機が熟すのを待つ」など、
豊かな発想は自然に生まれていく。
これからの時代を生きていくうえで、自分の頭でしっかり考えるクセを身につけていることが、大きな武器になる。


1章 情報洪水時代で変わる「頭の使い方」
【コラム❶ 決めていくことで頭に判断基準ができる】

2章 頭の中に質の良い情報が集まる「網」を張る
【コラム❷ 短距離型と長距離型の勉強法】 

3章 知的に考えるための「調理道具」を揃える
【コラム❸ ものごとの裏側から見ると本質がわかる】 

4章 情報は流れてくるまま、流しっぱなしに
【コラム❹ バランスが悪くてもいい、知識は偏りが個性】 

5章 頭に残った情報は熟成し、やがて知性に変わる
【コラム❺ 過去の成功分析をしすぎると、おもしろいものが出てこない】 

もくじ

はじめに 
1章 情報洪水時代で変わる「頭の使い方」
情報洪水時代、新しい頭の使い方が求められる 
なぜ「考える」ことの価値が高まってきたのか 
変化の時代に必要とされる頭の使い方 
いまだに「正しさの基準」に縛られている日本人 
「正解」を探すことは考えることにつながらない 
考えるとは情報を「調理する」こと 
「知る」と「わかる」の違い 
頭の良さには2種類ある 
まわりの評価に合わせるより、自分で考えた結果に意味がある 
本書で身につけてほしい力 
【コラム❶ 決めていくことで頭に判断基準ができる】

2章 頭の中に質の良い情報が集まる「網」を張る
考えている人といない人は、情報の取捨選択の仕方が違う 
あらかじめ頭の中に網を張って情報を待ち受ける 
良い網を張っていると良い情報が引っかかる 
くっついたものによって網を太くしていく 
あせらず、自然に引っかかるものを待つ 
自分の専門以外にも網を張っておく 
ぼんやりとした好奇心をはっきりとした問題意識に変える 
ネガティブな感情も問題意識に転換できる 
感情を感情のままにしない、整理するクセをつける 
オリジナリティーは完全にゼロからは生まれない 
【コラム❷ 短距離型と長距離型の勉強法】 

3章 知的に考えるための「調理道具」を揃える
いきなり考えてもうまくいかない理由 
ものごとを抽象化して構造をとらえるクセをつける 
できなくてもかまわない、クセをつけることが大事 
〈考える土台をつくる頭の使い方①〉幹をつかむ 
〈考える土台をつくる頭の使い方②〉共通点を探す 
〈考える土台をつくる頭の使い方③〉相違点を探す 
情報処理の基本は分類、ファイルの整理と同じように考えてみよう 
考える土台を鍛えれば、より高度な思考が可能になる 
無意識に行えるようにクセづけするのが、頭の情報処理の基本 
【コラム❸ ものごとの裏側から見ると本質がわかる】 

4章 情報は流れてくるまま、流しっぱなしに
入ってくる情報は絞らず、意図的に間口を広げておく 
情報そのものより、どう料理して何に使うかが重要 
遠い情報に注目する 
大量の幅広い情報が思いがけないヒントに結びつく 
読書は唯一、能動的に情報を得るアクション 
引っかかった情報はたなざらしにしておいていい 
あがかないで機が熟すのを待つ 
【コラム❹ バランスが悪くてもいい、知識は偏りが個性】 

5章 頭に残った情報は熟成し、やがて知性に変わる
頭に残った情報は「思考の骨組み」になる 
いかに違う情報同士を積極的にくっつけていくか 
これからの時代に必要なのは結びつける能力 
抽象化する力を高めて、頭の中で化学反応を起こす 
学問とは抽象的理論から具体的な結果を導き出すこと 
異分野に転換させる頭の使い方を意識する 
情報を「構造化」できると、応用可能な範囲がもっと広がる 
絶えず自分の問題に置き換える訓練をする 
問題の本質は似たところにある 
教養や歴史の本当の意義 
絶えず視点を変え、頭を揺らす思考実験を 
間を置く効能 
深く考えることで、問題意識はより高度なものへと進化する 
考えることに終わりはない 
【コラム❺ 過去の成功分析をしすぎると、おもしろいものが出てこない】 
おわりに 

柳川 範之

柳川 範之(やながわ・のりゆき) 1963年生まれ。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。中学卒業後、父親の海外転勤にともないブラジルへ。ブラジルでは高校に行かずに独学生活を送る。大検を受け慶応義塾大学経済学部通信教育課程へ入学。大学時代はシンガポールで通信教育を受けながら独学生活を続ける。大学を卒業後、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。現在は契約理論や金融関連の研究を行うかたわら、自身の体験をもとに、おもに若い人たちに向けて学問の面白さを伝えている。著書に『法と企業行動の経済分析』(第50回日経・経済図書文化賞受賞、日本経済新聞社)、『契約と組織の経済学』(東洋経済新報社)、『東大教授が教える独学勉強法』(草思社)など。