genkai-shobo.jp

世界史を突き動かした英仏独三国志

対立と協調の欧州500年史

著者:関眞興/著
価格:1,700円+税
刊行日:2020/12/16

出版社:ウェッジ
ISBN:978-4-86310-232-3
Cコード:0022
[単行本](外国歴史)

◎「イギリス VS.フランス VS.ドイツ」で知る世界史!EU牽引役・イギリスはなぜ離脱したのか?日本人必読の新教養。



内容紹介

◎近代日本が最も影響を受けた「英仏独」の歴史!
コロナ後の日本人が学びたい三国の「凋落」と「再生」
 タテの流れだけでは学べない世界史の新教養

なぜ、「隣国」同士は仲が悪いのか?
なぜ、米ソの後塵を拝したのか?
なぜ、英EU離脱は必然だったのか?
宗教改革、絶対主義、市民革命、重商主義、
国民国家、産業革命、帝国主義、資本主義、
世界大戦、民主主義、欧州統合、コロナ禍…。
世界の諸問題の「根源」がわかる1冊。

―――――――――――――――――――――――――――

「はじめに」より
 この本ではイギリス・フランス・ドイツの3国の歴史に焦点を当てます。この3国は16~17世紀以降、先行していたイタリアやスペイン、オランダに代わって、ヨーロッパさらには世界の歴史を動かしていきます。3国は対立や協調を繰り返しながら、独自の国家をつくり上げてきています。我々が世界の歴史から学ぶべきは、この「対立と協調」にあるのではないかと思います。
 対立と協調とは言葉でいうときれいごとになりますが、現実は厳しいものがあり、対立各国はしばしば戦争になりました。そして戦争が3国それぞれの特色を作り上げ、一方で協調を繰り返しながら、国際関係の枠組みを作り上げてきたのです。
 現代世界は、第2次世界大戦以降のアメリカ・ロシア(ソ連)・中国という巨大国家の成立により複雑にはなっていますが、その中でイギリス・フランス・ドイツ3国の存在感は変わっていません。
(中略)
 この本の目的は、この3国が「対立と協調」を繰り返しながら、ヨーロッパや世界の指導勢力になったかを見直すことです。19世紀はもちろん20世紀前半、第二次世界大戦までの世界史はこの3国が動かしてきたというのは少しひいき目が過ぎるかもしれませんが、完全に否定はできません。古代中国の三国は統一されてしまいますが、ヨーロッパの3国は競い合いながら現代に至っています。
 「3人寄れば文殊の知恵」「三すくみ」「三位一体」「三方一両損」、3の付くことわざ・慣用句はたくさんあります。3国の歴史に当てはまるものも出てきます。16世紀以降の3国の同時代を比較してみると、3国三様、国家の在り方が対照的です。これまでの概説書には、1国の歴史の紹介はあっても、3国の関係やそれぞれの国内事情を、長期間にわたって比較して並べたものがないのに気が付きました。
 単純に3国を比較してみたらどうだろうという気持ちで始めた作業ですが、作業中にイギリスのEU離脱法案が可決されました。新型コロナウィルスへ対応でもお国柄が出てきています。現代は歴史の最前線という言葉の重みも感じます。共感をいただければ幸いです。

もくじ

1章 中世から近世へ
Chapter1 
キリスト教会からの自立――16世紀前半
      ローマ教皇と決別し主権国家を形成
Chapter2
 英・仏・独の発展、スペイン没落――16世紀後半

      アルマダ海戦が西欧秩序を変革

2章 近世から近代へ
Chapter3 
旧教と新教の争いはやがて領土争いに──17世紀前半

      三十年戦争と清教徒革命
Chapter4
 英・仏・独の中央集権化――17世紀後半

      イギリス革命とルイ14世
Chapter5
 第2次英仏百年戦争──18世紀

      「長い18世紀」に起こる相次ぐ戦争
Chapter6
親子喧嘩で親が敗北──18世紀後半
      
アメリカ独立革命と三国の関係

3章 近代
Chapter7 
「自由」を実践する時代の始まり――18世紀後半

      フランス革命と啓蒙思想の広まり
Chapter8
 フランス革命の理念を広げた──19世紀初頭

      ナポレオンによるヨーロッパ支配
Chapter9 
勢力均衡は疑心暗鬼の裏返し──19世紀前半

      国際会議で維持したウィーン体制
Chapter10
 産業革命の進展と交通革命
──19世紀半ば
      パクス=ブリタニカ時代の国民国家
Chapter11
 ビスマルクの失脚から始まった──19世紀末

      帝国主義時代と海外進出

4章 20世紀の2つの戦争
Chapter12
 第一次世界大戦――1914?1918年

      植民地を巡り欧州の戦いが世界に波及
Chapter13 
第二次世界大戦――1939?1945年

      世界恐慌を機にドイツの不満が表面化

5章 凋落と統合の冷戦時代
Chapter14
 戦禍からの再建――1945~1960

      英・仏・独が指導力を落とし冷戦へ
Chapter15
 奇跡の経済復興――1960年代

      経済活況のなかで冷戦は深刻化
Chapter16 
高度経済成長時代の終わり――1970年代

      石油ショックによる世界経済の混乱
Chapter17 
新自由主義の始まり――1980年代

      大きな政府小さな政府、対極の改革

6章 苦悶するEUの時代
Chapter18
 ソ連崩壊――1990年代

      東欧の独立により変化を迎えるEC
Chapter19 
右翼勢力の台頭――2000年代

      テロと経済危機が愛国主義を呼び起こす
Chapter20 EUの動揺――2010年代以降

      EU分裂の危険をはらむブレグジット

関 眞興

1944年、三重県生まれ。歴史作家・研究家。東京大学文学部卒業後、駿台予備校世界史講師を経て、著述家となる。『学習漫画 世界の歴史』『学習漫画 中国の歴史』シリーズ(以上、集英社)の構成を手がけたほか、著書に『読むだけ世界史 古代~近世』『読むだけ世界史近現代』(以上、学習研究社)、『総図解 よくわかる世界の紛争・内乱』『さかのぼり世界史』(以上、新人物往来社)、『30の戦いから読む世界史』『キリスト教からよむ世界史』(以上、日経ビジネス人文庫)、『19世紀問題 近代のはじまりを再考する』(PHP研究所)、『世界史の流れをつかむ技術』(洋泉社)など多数。